性的対象 (東京事変のアルバム風に)

必要ヴォルティスロボこと、つぃっ太のツイッターでのつぶやきを更に突っ込んで整理、発表したい時に利用しようと思います。 https://twitter.com/sangatukitijitu 主に 能年玲奈の事 あまちゃん他ドラマの事 ももクロちゃんの事書いてます。 

能年玲奈論 6 降臨

偏差値って考え方があり、計算式があります。私はあれを平均点の平均点っていうふうに理解してます。学業の入試問題なんかの理解度を示すのが一番ポピュラーな使われ方ですよね。でもあれ、実は全体の平均点じゃ無い。

 

高校や大学入試問題の偏差値なんてのがある。あれで偏差値50っていうのは実はかなり勉強できる人です。何故なら、受験勉強ってものに参加してある一定以上の結果を出した人たちが、またぞろそこで自分たちの学力理解度や問題回答能力を問うわけです。

 

世の中、大学入試なんて全然参加しない人もたくさんいます。そう言う人にとって、学力試験なんて宇宙語です。見たことも聞いたことも無い。当然偏差値的には歯牙にもかからないでしょう。しかし、この人がもしピアノの演奏の達人だったら?彼や彼女はピアノの演奏偏差値で競っている事でしょう。私たち一般人はネコふんじゃったが弾けたらまあ満足ですよ。でもこういう人たちはエラソウダスキーのト短調第二とか、聞いたことねぇよって難曲を弾きまくる訳です。でも、私たちと偏差値を比べたらいけない。

彼はその業界的には偏差値50にも満たないかもしれない。以下、どんな分野でも同じ。

 

偏差値50の大学に入学できる人って、結構勉強してるし出来る人たちです。私みたいななんにも勉強しないような連中も混ぜて偏差値を出すなら、その人は多分60台は超えると思います。標準偏差ってのはだいた30後半~80未満らしいです。それを超えるのは3シグマって言い方で、非常に希。普通あり得ない。特に、上位の70超えあたりはもう本当に少ないようです。そりゃそうですね。競ってる人、素養素質才能のある人同士で上位に位置してくる人たちですから。

 

顔面偏差値なんて言い方があります。一般人も巻き込んで考えるなら、タレントさんになるような人は殆ど上位ランクインする容姿端麗な人ばかりです。まあ、全体の偏差で60台は最低ラインみたいになってる。イモトアヤコとかがブス呼ばわりされる世界です。普通に考えてください。街中で歩いてたらあの人、かなり可愛い部類に入りますよ?そういう世界なわけです。つまり、偏差値の基準が変わってしまってる訳ですね。彼女はその異様な基準を逆手にとって更に人気につなげてるとも言えます。正直、ブスかわって言われて生き残る人はあの世界では貴重ですから。引く手あまたですよ。そのポジションはなかなか取れるもんじゃない。あまちゃんでも栗原しおり役だった安藤玉恵さんとか、わかりやすいじゃないですか。実はかなり美形ナイスバディですよ?あのひと。

 

前フリが長くなりました。能年玲奈さんです。彼女の容姿なんですが。冷静にそういう目で見たとき、多分「十人並み」です。可愛いですよ?もちろん。でも、あの世界の基準でも美人って呼ばれるのは橋本愛な訳です長澤まさみ堀北真希石原さとみとか、イメージして下さい。ああ、誰が見ても、あの世界においても美人、可愛いって存在です。つまり容姿の時点で常識外の人たちですよ。

 

冷静になって、普通の可愛い女の子って目で能年玲奈さんと、入間しおりを演じた松岡末優さんに容姿的な差は特に感じません。どちらもそれぞれ可愛いですよね(小並感)、くらい。なにせ、私はあまちゃんで天野アキを演じるまで能年玲奈さんをまったく認識できなかった人間です。重要なのでもう一度書くなら結構なオッサンの私は、若い女の子タレントの容姿なんてハッキリ言ってどうでも良くなってた訳です。

よく、能年さんの事を今年大ブレイクの無名の新人なんて紹介してますが無名でもなんでもない(というか失礼にも程がある)。去年来カルピスウォーターキャンペーンガールですよ。色々な映画に、TVドラマにちょいちょい顔を出してます。容姿的に川口春奈ならとっくに大騒ぎの可愛い子ちゃん扱いだったでしょうよ。顔面偏差値なんてそんなもんですよ。

 

あまちゃんというドラマにおいて、能念さんにまず与えられていた使命は、主人公天野アキを類まれなる可愛い子に見せることだったと思うのです。明るいアキちゃん、元気なアキちゃんキラッキラアキちゃんを演じる事が、彼女能年玲奈の最大のミッションだったという事です(入間ちゃん役の松岡さんとはこの時点でポジションが違う訳ですね。能年さんがエースストライカーなら、彼女はバイタルエリアの汗かき役でした)。そして、果たしてその通りになったのです。あろうことか橋本愛をぶっ飛ばしてしまって

 

考えらない。可愛いってのが演技された訳です。容姿といういわば天賦の才を、彼女は演技力でコントロールして、日本中の視聴者を騙しきってしまったのです。よくよく見ていると、彼女の表情は信じられないくらい豊かなのがわかります。元々は切れ長の目なんですが、それを大きく見開いて黒目がちな瞳を輝かせて見せます。まさにキラッキラです。そして彼女の座る姿勢は必ずあぐら座りでした。大きな肩幅、お尻がせり出し、堂々とした存在感と隠されたエロティシズムを画面に出してます。この人の身体はとてもパーツが大柄なんですよ。手も足も大きい。ちょっとした男性くらいあるんじゃないだろうか。それがまた中性的な魅力とダイナミックな演技を支えてる。小顔だけど、おでこは広く目鼻立ちはかなりバランスが悪いくらい大きいんです。ともすればマイナスにもなり易い部分を、凄く上手に魅せてる。彼女の中学生くらいの頃の写真が出回り整形だ!とか言ってる。

彼女の昔の写真として出回ってるの、よく見て欲しい。彼女の印象は、中学生のころよりむしろ若く幼くなってます。これは彼女が表情をコントロールして可愛く見せる事を心がけているからですよ。彼女のカワイイは技術なのです。そして、日本一可愛い子になってしまったのです!言うならば、プロ野球選手を「演じなきゃ」ならない役者が、うっかり150キロのストレート投げ込んでしまったんです。シャレにならない!なんという美貌身体能力ブルースリーですよ、これ!

タレント的には10人並みの容姿の子が、橋本愛を張り倒したんです!土俵の外へ押し切ってしまったのです!これはもう、次元が違う!タレントとしての底の知れない容量に戦慄すら覚えました。能年玲奈とは?女優です。歴史に残る、女優です。この言葉こそが、これのみが彼女に相応しい、

顔面偏差値、タレントとしては50台そこそこで良くて60前後の素質が、もうもう、彼女のキラキラマジック、能年マジックにかかれば、倍返しどころじゃねえ、3倍増しですよ。偏差値180にメーターが振り切れるんです!

 

そしてこれも言及したい!あの人は本質的に男前です!単なる可愛こちゃん、美人ちゃん達を尻目に加齢とともに、さらにあの容姿は磨かれて途方もなく美しくなっていくでしょう。今の彼女は演技の上でまだまだ幼すぎる、幼稚にさえ見えるのです。

なんということだ。なんということでしょう!むしろ欠点にもなりかねなかった要素で彼女は大ブレイクしているのです。その技術力で。

 

映画カラスの親指ってのがありまして、当ブログでも取り上げさせていただいたのですが、あの映画で石原さとみと能年ちゃんは姉妹役で共演しています。能年さんが好きすぎて、またある種の疑念(能年さんって本当は凄すぎるんじゃねえの?)を確信に変えたくて、能年さんの演技を見たくてTSUTAYAで遅まきながら借りました。

映画は実にくだらん映画でした。外資が作ったらしく、日本人の知性を馬鹿にしているとしか考えられない設定とセリフの数々に彩られていました。今、能年さんフィーバーからでしょうね、件のしょうもないゴミ映画はレンタル上位です。是非ご覧下さい。能年さん、全くあまちゃんじゃありませんぷろちゃんもぷろちゃん、プロ中のプロですよ。そして監督はこのクダラン映画を作らされた腹いせからでしょうか。ストーリーも程々に、彼女の可愛らしさと演技のみを追いかけてます!もう、完全に能年さん主演映画です。この子の記録を撮っとくんだ!と鬼気迫るものがあります。

そしてそれに応えて、能年さん、むっちゃ可愛いです。アキとは全然違う可愛さ、凛々しさです。ああ、この子を見てるだけで見る価値があったと思える仕上がり。

 

その煽りをモロに石原さとみが食らってます( ´▽`) 映画の番宣ポスターでも、CM用のフィルムでも(完全にネタバレなセリフ吐きながら)あのエロエロな石原さんがお色気全開で迫ってます(断言します。私この人大好きです!)が、本編、木っ端微塵です。出てるのかどうかもわからんレベル。もう、監督的にアウトオブ眼中だったんでしょうね。多分、石原の登場シーン、ことごとくカットされてると思う、あれ。能年さんにタコ殴りにされたって感じです。ヒロインは二人いらないんでしょうね。フランシス・コフィリオに一撃で屠られたアンディ・フグポジション。顔面偏差値の完全敗北。フジテレビでやってた小栗旬と絡むへんなドラマの彼女を思い出す。能年さんと石原さとみじゃ、役者としての格が違うと感じる。

 

この映画見ながら私も彼女に完全敗北してましたから。「いやあ、可愛いねえ、天然だねえ、ピュアだねえ、どれどれオジさんが愛でてあげるよ」などと近寄っていった馬鹿なエロおやじは、はっと気付いた時には彼女に逆関節を取られ、腕が変な方にねじ曲がっていました。きゃっと可愛く叫ぶ間もなくマウントポジションを取られて、ロシアンフックでタコ殴りでした。「こらぁ!アホかあ!100万年はやいんだよぉ!」と。

もうもう、能年さんに平謝りです。何がこの子はちょっと演技ができるようだねえ、うんうんだよと。化物じゃねえか!

「すぃませんでしたあ!すいませんでしたあ!」と土下座して滂沱の涙にくれながら私は弛緩した笑いが止まりませんでした。ああ!最高だあ!と。このお方は最強なのだ!

 ですので、私は女優、能年さんには心の底からビビりまくっており、最早彼女の最強は信じて疑えないレベルなのです。NOUNENだけはガチなのです。彼女なら、ダンヘンダン・ヘンダーソン)を「能年さんなら秒殺出来るぜえ!」と興奮しながらこいて信じて疑わないのです。彼女は神の領域にいる方だ、ヒクソンとかのパッチもんちゃうんやと。

 

これ程の存在感はかつて感じたことは無かった。つまり、この人は他の芸能人に比して誰に当たるのかと。ボコボコにノされ、倍ぐらいに晴れ上がった顔で惚けて考えておりました。様々な名が頭をよぎりました。大竹しのぶなんかも当然入っていました。そしてある名前でピタリと思考がやんだのです。吉永小百合

ああ、彼女が日本のドラマ史に登場した時の衝撃ってこんな感じだったんだろうなあ。そして、彼女はデビュー50年を超えて今も日本映画史に君臨しています。

能年玲奈こそが、吉永小百合なのだ。その再来なのだ。ついに降臨なさったのだ。

一見、ふたりは全然似てません。それでいいのです。どうして、吉永小百合に似た人を探してたんだろう。似てなくてもいいのだ。その存在感があの方に匹敵するんだから。むしろ、二人といないから、リアルなんじゃないか。

本物が降臨した今、ふと可笑しくなってしまいます。

 

 

そしてこれ以後、私のあまちゃんへの視線は能年さんへの畏敬の念と共に、この一見単純で実はとても入り組んだ複雑な物語を見ていくものへと変わっていったのでした。