ももクロ論 早見あかりという巨大な不在
いろいろ書き込みがとっちらかってて収拾つかないので、この上ももクロちゃんの事まで言いだしたらきりないとも思うのですが、ブログなんてそもそもそんなもんだという前提に立てばこれも当然。そもそも私がツイッターにハマったのって、もともとはももクロちゃん達について語ってるところに参加したかったからってのが第一だったのですね。ようやく本題に戻ったとも言える。
あまちゃんを語りたい、能年さんをかたりたい、という思いが強すぎて、それが少しおろそかになってたんですけどね。だから順序は本来逆なのです。
紅白歌合戦、2年連続出場が決定したももクロちゃん達、去年は早見あかりとの約束を果たすというカタチで憎い演出をなされての出演となりました。
早見あかり。この名はももクロを語る上での分岐点となっています。彼女の脱退以前と以降で、ももいろクローバーから、ももいろクローバーZへいたるまでで、BCとADのような分岐となっています。彼女の立ち位置はまさにキリストと言って良い。
私の中で彼女はいまだももクロの一員なんですよね。彼女はあのグループのなかでは活動していない。でも精神としてずっと共に生きている。ファンとしても、彼女たちももクロと早見あかりのこれからの女優としてのステップアップはリンクして見ていると思うのです。つまり、巨大な不在として、
レニ カナコ (アカリ) シオリ アヤカ モモカ といつも、いつまでも一緒にいる存在。それが早見あかりである、と。
確かに彼女たちは日々刻々と変化していっています。それが彼女たちのアクティブな攻めの活動に現れてる。今回の新曲、GOUNNも、私にはかなり疑問な点も多い曲だったりします。でも、あの人たちはもう週末ヒロインじゃなくなるんですね。本当にあと1年で。あーりん高校卒業後のももクロは、今とは全く違うものになっているでしょう。
それでも、早見あかりはこれからも、ももクロの巨大な不在だと思うんですよね。
2013/11/26 追記
ツイッターにてご指摘いただきました。
@sangatukitijitu どっかのファンサイトかなにかで、「ももいろクローバー」は永遠に6人だから、「Z」に改名した、ということを書いてあった記憶があります。無印時代はももクロは「モテキ」のあのセリフのせいで意図的に避けてきたので早見あかりという存在は遠いです。
— おーちゃん!(NAVERまとめお断り) (@bukuro_saiko) 2013, 11月 26
モテキのセリフというのは、結構有名なアレの事ですねえ。それはともかく、早見あかりについて、このように認識される方は凄く多いはずなんです。
何故なら、本来あの人は今だほとんど誰にも知られていないのが普通の存在なのですから。
彼女がももクロを脱退したのが2011年4月10日のコンサートででした。私もこれはYouTubeで繰り返し涙しながら観たセミドキュメントでしか知りえない情報。ぶっちゃけ、これで彼女たちのファンに決定的になったわけです。
リアルタイムであるはずもない。さらにこれは今ももクロを知る、ほとんど全ての人に当てはまります。彼女たちは2011年春、無印ももいろクローバー時代には2000人程の客席をいっぱいにするのが精一杯の人たちだったからです。テレビの露出もZがつくまではほぼ皆無に近い状態であったと思う。
早見あかりのラストライブであるこの様子を収めたDVD、
「4.10中野サンプラザ大会 ももクロ春の一大事 ~眩しさの中に君がいた」
についてのAmazonユーザーレビュー。現在約200件が寄せられていますが、異常です。異様です。ほとんどオール5なんですから。
今までアイドルなど見たことのなかったと豪語する人達が、号泣したって絶賛してるんです。つまり、早見あかりは、脱退する事で永遠になったわけです。崇拝対象となった。
これはまさに神話的構造だと思うのです。キリストに例えましたように、彼女はかつてそのグループにいた。私たちは知り得ないが、とても大切な人だった。その人は彼女たちが今まさに羽ばたこうとしているその瞬間、永遠の彼方へ旅立ってしまった。
ここで私たちは彼女に一種崇高な生贄的美学を見るわけです。
彼女が去ったももいろクローバーには、新たにZのスティグマが残った。では、むしろこのZとは何のことなのか。これこそが早見あかりその人のことじゃないのか。
永遠の6人が、いつまでも離れることなくつなぎ止められた証、それがZであるならば。そして彼女の肉体は滅んだ今でも、その精神は青色と共に残り続けるのです。
そしてその霊体は、自ら選んだ茨の道を今も切り開くために苦闘している。
なんという宗教性でしょうか。なんという選ばれたイコンなのでしょうか。彼女の前では誰しもが跪くのです。Amazonレビュアー達のように。
彼女は実存を消すことでももクロの象徴になったといってよいと思うんですよ。
私自身、もともとは青推しくらいに思ってたんですから。もちろんももクロ時代の彼女は一切知りませんでしたし、完全に知識上でのみのももクロメンバーなんですが。
それこそが神話な訳です。
だから去年の紅白は泣けました。あかりんとの約束、紅白出場を成し遂げたももクロちゃん達が、いかなる形で早見あかりをリスペクトするのか。私はもしかしたらサプライズゲストで登場するか?くらいに思ってたのですが。アレですよ。5人の胸に輝く青いライト。ああ、神話がひとつ完結したんだなあ、と。
早見あかりの活躍を願うことが即ち、ももクロちゃん達を追いかける事につながっている。こういう人、凄く多いと思ってます。Zなんですよ、あかりんは。