日記的な何か 能年玲奈 鍵のかかった部屋
この人は私にとって神なんですけどね。演技の王様だと信じて疑わないんですが。
うん。疑わないんですがね。
去年好評を博し、来春早々の特番が決定している「鍵のかかった部屋」。能年さんが出演していたことで密かに再注目されてもいますが、彼女が主要キャストとなっている第六話を某所で見ることができました。
下手。信じられないくらい、下手。これが能年玲奈?と驚く。
出ずっぱりで物語を引っ張ってた戸田恵梨香が大変な芸達者な人ということもあり、えらいことイビツさが目立つ。なんともな。素人か?と。
ただ、悪目立ちしてないんですよ、彼女。ヘタはヘタなりに分をわきまえた演技というか。ええ、そこがさすがなんですね。素人は芝居しちゃダメだって心得てるんだろうなあ。何もしない方がマシなんですよね。この能年さんは、本当に演技をしない、「流してる」能年さんが見られる貴重な映像かも。
舞台女優の役だったりしたんですけどね。その演技も微妙。この人滑舌悪いところが確かにあるんですが、それが凄く目立ってるというかね。
しかし、ポイントポイントではお?と感じる演技もしてるんですけど、端役の女の子なんてだれも見ないよって話でそう言う意味では完全に消えてました。
うーん。これも能年。
それと、この人純子の手帳ていうネットスピンオフに、佐藤浩市と共に二人芝居で出てるという事です。これはDVDに収録されてることまで突き止めました。
この年からカルピスウォーターのイメージガールを務める彼女。この時点ですでにかなり推されてたんだなあとわかる企画です。
こんどツタヤで借りてこよ。確認したい。とうお話。
2013/12/2 追記
鍵のかかった部屋第六話において、能年さんは舞台女優として主役級の役を演じてるんですが、まあ、ドラマ内舞台劇での彼女の演技は見るべきものが無い。殺人事件の犯人役みたいなのですが、なんかぜんぜんパッとしない大根役者とすら感じる。あのあたり、この人が演技力が無いとかいわれる所以だと思うんですが、この人のハッとさせるポイントは、本来の鍵のかかった部屋での仕掛けとして、ドラマのネタ的に大道具の絵看板にぶつかるシーンがある。そのシーンで、彼女は躊躇なく激突して見せるんです。
つまり、本来は犯人役の彼女が逃走を図る場面なので、彼女の進行方向に大道具なんてある訳がないのですが、これが本来の位置である舞台の袖から袖にまで動いてる。
当然能年さんは知らないから、そちらの方を確認する筈もなく振り向きざま激突する。この瞬間、彼女は全く自然にぶつかってみせる。
これ、簡単そうに書きましたがナカナカ出来るものじゃ無いですよね。だって、演者である能年さんは自分がこれから看板に激突して、つまりとても痛い思いをする事が100%予想される状況で、ドラマ内の舞台上の芝居を見せつつ、ドラマ内のキャラが遮二無二逃げ出す表現を見せるために後ろを確認することもなく振り向きざまぶつかる必要があるんです。
この一連の動きが全く違和感が無いのです。大変な勇気です!プロレスの大技を解ってた上であえて受ける。それに近い。一介のアイドル女優に出来ることじゃ無い。
彼女の演技力って、ここなんですよねえ。
で、サマーレスキューってストーリーで、彼女「全く医学生に見えない」医学生役で、なぜか標高2000mの山小屋で生活するという訳わからん研修をしてるんですが、最終回の前話、小屋の主みたいな老人が心臓病で倒れるイベントが発生します。
その時、救助ヘリが山小屋に迫るんですが、バカ研修生は3人組でこのうち男2人がうぉぉぉい!うぉぉぉい!って感じでアホ丸出しでヘリの着陸地点前で騒ぐ。(有り得ないんですよ、こんなリアクション。ヘリが停るのはそこしかないんですから。こういうバカシーンがふんだんに登場するバカドラマでしたが)その後ろで能年さんが心配そうにただ佇む。そしてヘリがいざ着陸態勢に入って、ドカンって感じで逆噴射するんですね、地表に風圧を。その時の能年さんがまた秀逸。
アホ男二人が、うおっぷって感じでヘリの風圧で圧される訳です。当然ですが。との時単純に素に返ってるんですね、そいつら。その時後ろの能年さん、ガッチリ受け止めるんですよ!ヘリの風圧を。これもさっきの板激突と同じでなかなかできるもんじゃ無い。しっかり演技を続けてる。大変緊張感のテンションが高い。
この演技は象徴的で、能年さんは彼女がメインで写ってない時も、つまりカメラの無い時も演技のテンションが変わりません。大変緊張感がある。画面上で息づいてるんですよね。下手なやつって顔でしか演技してない。ふっと背中とか写るとひどい違和感を感じたりすること、結構あるんですよ。件のバカ医学生役の二人みたいに。
私が能年さんが凄い!と推すのがこういう所なんでよ(しみじみ)